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年末年始休暇に年休ちょい足しのススメ

年末年始休暇に年休ちょい足しのススメ

従業員間で話題になる年次有給休暇の5日付与義務

 労働基準法の改正により、来年4月から、使用者は年10日以上の年次有給休暇(以下、「年休」と略す)が付与されるすべての労働者に対し、毎年5日間の年休を時季指定して取得させることが義務付けられることになった。
 従業員同士のランチや飲み会で年休に関して話題になることが多くなっているようだ。経営者は、従業員から年休の5日付与についてどのような方針で臨むのか、質問された場合に備えて回答できるようにしておかなければならない。そのためにも法改正の概要やその背景にある問題点を押さえておき、早めに対応したいところである。

計画的付与制度の検討を

 中小企業の経営者には、年休を年間5日取得させることに対して、「人員的にかなり難しい。どうしたらいいのか」と模索している方もいれば、「うちは無理だ」とはなから諦めている方もいる。中小企業であっても例外はないので、義務である以上早めの準備が必要だ。
 年休の取得を促進させるためには、年末年始休暇の前後に年休を1日プラスして取得してもらい連続休暇とするのも1つの方法だ。そのためには、年休の計画的付与制度を導入すれば、労務管理もしやすくなるし、計画も立てやすくなる。
 年休の計画的付与制度とは、年休の付与日数のうち5日を除いた残りの日数について、労使協定を締結する等により、計画的に休暇取得日を割り振ることができる制度である。実際のところ、年休の計画的付与制度がある会社は、ない会社より年休の平均取得率が8.5ポイント高いというデータ(厚生労働省「平成29年 就労条件総合調査」より)もあることから、取得率が低い会社はまず同制度の導入を検討することから始めたい。

年休取得をためらう理由を分析すること

 年休の計画的付与制度については、早速、この年末年始から検討してみてもいいだろう。例えば2018年12月29日(土)から2019年1月3日(木)までを年末年始休暇としている会社の場合、1月4日が金曜日になるのでそこを一斉休暇にしてしまえば、従業員は9連休を満喫することができる。
 もちろん、1月4日(金)が既に休日または年末年始休暇で休みとなっている会社もあると思うが、その場合は年末の28日(木)または年明けの7日(月)を年休の取得を推奨する日としてアナウンスしてみるのも良いだろう。
 年休の計画的付与制度を導入していなくても、経営者が取得促進のために具体的に行動を起こすということが大切だ。
 仕事に多少余裕があったとしても従業員が年休取得をためらうのは、周囲に迷惑をかけるかもしれないとか、上司がいい顔をしないとか、後で多忙になったら困るとか、職場が取りづらい雰囲気だからとかいろいろ理由はあるようだが、仕事は個人ではなく職場のチームで行うようにすれば、誰かが休暇で不在となっても業務は円滑に進められるのではないだろうか。そのためには、職場ごとに労使でよく話し合い、経営者主導で本気で改革する姿勢を見せれば問題は解決されることだろう。
 年休の取得は従業員の健康と生活に寄与するだけでなく、従業員の心身の疲労が回復することで業務のミスは減り、生産性が向上するなど会社にとっても大きなメリットがあるということを忘れてはならない。

参照:厚生労働省「年次有給休暇取得促進特設サイト」


(庄司 英尚 株式会社アイウェーブ代表取締役、庄司社会保険労務士事務所 所長)
2018.12.17
(出典:FPS-net http://www.fps-net.com/

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