保険セールスのための情報サイト

検索ボタン
 >  > 高齢男性の「妻」への家事依存が健康課題!? ~2017年国民健康・栄養調査の結果より~

高齢男性の「妻」への家事依存が健康課題!? ~2017年国民健康・栄養調査の結果より~

高齢男性の「妻」への家事依存が健康課題!? ~2017年国民健康・栄養調査の結果より~

外出習慣に乏しい男性ほど低栄養傾向

 厚生労働省(旧・厚生省)が、戦後すぐの1947年から国民の健康と栄養にかかる調査を実施している。それが「国民健康・栄養調査」(2002年以前は「国民栄養調査」、1993年以前は「国民栄養の現状」と名称変更あり)だ。その最新となる2017年調査(調査時期は2017年11月)の結果が公表された。国民の健康と栄養にかかる維持・増進の意識が高まる一方、人口の高齢化による影響はどのようにおよんでいるのかについて考察することができる。
 まず、65歳以上で低栄養状態にある人の割合について見てみよう。ここでいう低栄養状態とは、BMI(肥満指数。体重㎏÷〈身長m×身長m〉で算出)が20以下を指す。それによれば、全体で16.4%と過去10年でもっとも割合が低く、対前年比では1.5ポイントも低下している(特に女性の低下率が目立つ)。それだけ、高齢者の栄養状態が改善していることを意味する。当事者の栄養改善にかかる意識が向上したこともさることながら、医療や介護の現場での栄養指導や、食料品購入の困難者を支援する配食サービスなどが普及しつつあることも要因として指摘できそうだ。
 ただし、これはあくまで「低栄養状態の人」の割合を示したデータであり、個別的にどのような課題があるのかにも注意が必要だ。たとえば、栄養状態と生活習慣との兼ね合いで、以下のようなデータも示されている。それが「65歳以上のうち、週1回以上の外出の有無によって低栄養傾向の人の割合がどうなっているか」というものだ。女性については大きな差は見られないが、男性になると低栄養状態の割合が著しく変わってくる。具体的には、「週1回以上の外出」が「ある」と答えた人の低栄養割合は11.5%なのに対し、「ない」と答えた人は約2.5倍となる28.6%におよんでいる。つまり、65歳以上の人の低栄養割合を引き上げているのは、「外出習慣に乏しい男性」であることを明確に示しているわけだ。

 


高齢男性の家事参加が健康維持の秘訣!?

 そもそも栄養状態の指標で使われるBMIは、上記の算式を見てもわかるとおり、いわゆる筋肉密度を指している(その意味では、一見かっぷくがいい人でも低栄養というケースもある)。筋肉密度を向上させるには、当然ながら一定の運動量が必要となる。その運動と栄養の関係性をよく表したのが上記のデータというわけだ。ちなみに女性の場合に有意差が見られないのはさまざまな要因があるだろうが、65歳以上となると家事で「身体機能を使う」という傾向の男女差がまだまだ大きい世代という背景もあると思われる。
 たとえば、以下のようなデータもある。それは日々の生活の様子に関して、同居者の有無によって「①日用品の買い物をしている」「②食事の準備をしている」という人の割合をそれぞれ示したものだ。これによれば、やはり女性では大差は見られないが、男性になると①で約20ポイント、②にいたっては50ポイント以上、「同居者なし」の方が高くなっている。
 高齢者夫婦を想定した場合、夫による妻への家事依存が極めて強い状況がイメージとして浮かんでくる。それが、結果として低栄養状態を進行させる要因ともいえるわけだ。この点を考えた場合、高齢の男性であるほど「積極的に家事に参加する」ことが健康維持のポイントといえるのかもしれない。

 



(田中 元 介護福祉ジャーナリスト)
2018.10.11
(出典:FPS-net http://www.fps-net.com/

保険・FP情報や税務、社会保障制度などについての情報を掲載している
↓↓FPS-net「今週のトピックス」はコチラ↓↓
https://www.fps-net.com/fps-club/topics/

関連記事

平成30年「高年齢者の雇用状況」集計結果

平成30年「高年齢者の雇用状況」集計結果

労働力人口総数に占める女性割合、過去最高の43.7%

労働力人口総数に占める女性割合、過去最高の43.7%

火災死亡の約7割が高齢者。電気器具からの出火にも注意!

火災死亡の約7割が高齢者。電気器具からの出火にも注意!

注意したい自転車関連事故。対歩行者の深刻なケースは?

注意したい自転車関連事故。対歩行者の深刻なケースは?

ランキング

FPSクラブ

おすすめ