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4割の企業が研修にかける費用を増加

4割の企業が研修にかける費用を増加

研修予算も3割近くが増加の見込み

 東京商工会議所では、同所研修講座の利用企業から千社を抽出して「従業員研修の実施状況」に関するアンケート調査を行い、その結果を4月に発表した。回答数は260社、回答企業の属性は、9割近くが従業員規模300人未満の中小企業であった。
 2017年度の研修費用の実績について2016年度と比べてどうだったかを尋ねたところ、「変わらない」が最も多かった(46.2%)が、増やした企業が4割(40.9%)にも上ることが明らかになった。両者の差は5.3ポイントしかない。「減少」と答えたのはわずか3.5%しかなかった。
 一方、2018年度の研修予算の見込みについて2017年度と比べてどう考えているか尋ねたところ、半数(50.0%)が「変わらない」と答えているが、「増加」が3割近く(28.9%)を占め、「減少」は5.1%しかなく、2017年度に続き2018年度も人材育成に力を入れる企業が増える模様だ。回答企業の属性から見ると、中小企業が人材育成に積極的に取り組んでいることが窺え、この傾向がしばらく続く可能性が高いと思われる。
 なお、2017年度に前年度比で研修費用を増加した主な理由は、「研修予算を増やした」が最多で次が「従業員が増えた」「研修対象を広げ、人数が増加」であった。予算を増やした企業が多いということは、中小企業が人材への投資をしっかりしないといけないと認識しているからともいえるだろう。人材育成は採用活動とともに企業が取り組む重要課題の1つといえるので、必要な研修を計画的に実施していき、社内研修と社外研修をうまく使い分けて、その効果の検証を行うことも忘れてはならない。

従業員20人未満では、約4分の1が100%社外研修

 では、社外研修が研修全体に占める費用の割合を尋ねたところ、「10%未満」が最多(23.4)であったが、これを従業員規模別に見ると、「0~19人」では「費用の100%が社外研修」という企業が26.8%と最も多く、小さなところでは人手が足りず、社外に頼らざるを得ない状況が窺える。人員が少ない企業の場合、社内でできることに限界があるので外部の専門機関を有効活用するほうが望ましいと判断しているのだろう。しかし、社外研修は従業員に業務時間内に行ってもらうものであり、研修委託先の選び方を間違えないようにしないと研修時間で消費した人件費の分も含め無駄な投資になってしまうので注意が必要である。適切な内容・主催者・講師であるかなど、過去の実績や評判なども踏まえて選択したいところだ。
 なお、会社側は、研修の内容とその成果をしっかり把握するために研修の受講報告書を従業員に提出させたり、面談したりして、会社全体で研修内容を共有できるような仕組づくりを行っていくことができればそれがベストであるといえる。

参照:東京商工会議所「従業員研修の実施状況に関するアンケート結果について」


(庄司 英尚 株式会社アイウェーブ代表取締役、庄司社会保険労務士事務所 所長)
2018.7.2
(出典:FPS-net http://www.fps-net.com/

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