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郊外自宅土地の含み損を利用した効果的な老後資金対策

郊外自宅土地の含み損を利用した効果的な老後資金対策

地価は全国的に回復傾向にあるものの、まだバブル時の半額以下

 国土交通省による平成30年地価公示では、全国的に広くゆるやかな地価の回復傾向が明らかとなり、地方圏においても住宅地を含めた全用途の平均で、平成4年以来26年ぶりに下落を脱して横ばいに転じた結果が公表されています。この背景としては、全国的に雇用・所得環境の改善が続く中、低金利環境の継続による需要の下支え効果もあって、利便性の高い地域を中心に住宅地の地価が回復していることと、外国人観光客の増加による店舗・ホテル需要の高まり等により、商業地の地価が総じて堅調に推移していることが挙げられています。
 なお、東京都全体の平成30年平均坪単価は343万円で、前年に比べ8.83%上昇しており、過去10番目の価格水準となっていますが、最も高かった平成3年の平均坪単価748.88万円に比べれば、まだ半額以下となっています。

郊外の戸建住宅から駅近マンションに住み替えて便利に

 損益通算対象となる給与所得や不動産所得、事業所得等による課税所得が600万円以上の方で、平成バブル期に都市近郊の戸建住宅を購入し、子供が独立してからも引き続き居住している方は、建物老朽化の出口戦略や税負担軽減による老後資金の上乗せも兼ねて、利便性の高い駅近マンションへの住み替えを検討してみましょう。
 これから住んでも良いマンションが見つかった場合に、マンションの購入と自宅売却を行動に移します。例えば26年前に5,000万円で購入した土地(建物は無価値を前提)が2,800万円で売却できる場合、諸費用差引後の約2,600万円の資金と2,400万円の売却損が生じます。購入するマンションは床面積50㎡以上のもので老後資金対策の目的上2,600万円以下の物件にしますが、税務上の特典を利用するため、手取り資金の全額で購入せずに、償還期間10年以上の住宅ローンを併用します。住宅ローンは残した資金で返済していきます。

自宅売却損の損益通算による税負担軽減で多額の老後資金を確保

 この場合、2,400万円の売却損は確定申告することにより給与所得や不動産所得、事業所得等と損益通算することができます。売却した年に損益通算しきれなかった売却損は、その翌年から3年間繰越して確定申告で損益通算することが可能です。
 上記の例では、毎年600万円以上の給与所得や不動産所得、事業所得等があるなら、売却年とその翌年から3年の4年間で2,400万円の売却損全額を損益通算できますので、大きな税負担軽減効果が得られます。課税所得600万円の場合の所得税・住民税は年間約137万円ですので、4年間の税負担軽減額合計約548万円の資金が新たに確保されることになります。
 なお、この買換え特例の主な適用要件は以下の通りです(租税特別措置法41条の5)。

 
①旧自宅を売却した年及びその前年若しくは翌年の間に新自宅の買換えを行うこと
②新自宅の床面積は50㎡以上であること
③新自宅の購入に係る償還期間10年以上の住宅ローンがあること


 適用要件等について、詳しくは国税庁ホームページをご参照ください。

参照:国税庁「タックスアンサーNo.3370 マイホームを買換えた場合に譲渡損失が生じたとき」


(小林 章一 税理士法人オペラ会計事務所 代表社員・税理士 TKC全国会会員)
2018.6.25
(出典:FPS-net http://www.fps-net.com/

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