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AI(人工知能)でケアプラン作成の時代!?

AI(人工知能)でケアプラン作成の時代!?

豊橋市による全国に先駆けた取組みが始動

 在宅で介護保険によるサービスを利用する際には、原則としてケアマネジャーによる居宅介護サービス計画(以下、ケアプラン)の作成・交付が必要になる。介護保険施設や居住系サービスを利用する場合にも、施設等に従事するケアマネジャーなどにケアプランの作成が義務づけられている。いずれにしても、ケアプランは介護保険の要となるわけだ。
 このケアプラン、現状ではケアマネジャー等が利用者の状態や意向に基づいて課題分析(アセスメント)を行い、利用者やサービス提供者の合意を得た上で発行する流れとなっている。このケアプランの作成工程を、近い将来にAI(人工知能)が担うかもしれない。その具体的な動きが活発になってきた。
 まず、2017年6月に閣議決定された「未来投資戦略2017~Society5.0の実現に向けた改革」(内閣府立案)の中で、「新しい医療・介護システム」の1つとしてAIによるケアプラン作成が掲げられた。これにすぐさま呼応したのが、愛知県豊橋市だ。同市は同年7月、株式会社シーディーアイ(東京都中央区)と「自立支援型ケアマネジメントに関するセミナーおよび身体的自立支援を促進するAI導入に伴うケアマネジメント業務の変化に関する調査研究協定」を締結した。
 いわば、AIケアプランの導入によって、現場のケアマネジャー業務がどのように変わっていくかを調査研究するという事業の協定だ。ちなみにシーディーアイは、AIによる自立支援型ケアマネジメントの開発・実用化を目指し、同年3月に設立された会社で、介護事業を展開する企業などが共同出資している。

実際はAIとケアマネジャーの共同作業

 現在まで、ケアプラン作成に必要なデータ(豊橋市が匿名加工した介護保険データ約10万件)が収集され、9月までにAIによるケアプラン作成の学習は完了、10月から実際に作成がスタートしている。
 これをケアマネジャーが利用者へ提供した後、年明けから(1)ケアマネジャー業務の変化、(2)利用者のケアプランに対する満足度、(3)利用者の身体状況の改善度についての調査が進められる。その結果を分析・共有することで、AIケアプランの効果を検証するという流れになる。
 プラン作成にかかる具体的な作業工程は以下のとおり。まず、利用者の要介護認定調査項目(コンピュータによる1次判定用)と主治医の意見書をAIに入力する。これを受けてAIがリソース(原案)プランを出力する。ここから先は「人」であるケアマネジャーの業務となる。ケアマネジャーは、あらかじめ利用者の現状にかかる訪問調査を実施しており、その情報をもとに、先にAIから出力されたリソースプランを適宜修正する。こうして出来上がったプランに対し、利用者やサービス提供者との合意を図るというわけだ。
 ちなみに、ケアマネジャーには「プランが適切に進行しているか」というモニタリングが制度上義務づけられている。AIによるリソースプランの作成でも、モニタリング業務は同様に行われるが、その結果はやはりAIに入力され、必要に応じて変更されたリソースプランが出力される(その後のケアマネジャーによる修正は上記と同様)。
 いずれにしても、AIとケアマネジャーとの共同作業を通じて、正式なケアプランが発行されることになる。果たして、AIによるプラン作成への関わりが全国共通になっていくのかどうか。2018年からの結果分析の行方に注目したい。


(田中 元 介護福祉ジャーナリスト)
2017.11.27
(出典:FPS-net http://www.fps-net.com/

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