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大学等卒業予定者の就職内定率5年連続で増加

大学等卒業予定者の就職内定率5年連続で増加

企業の選考活動解禁時期の後ろ倒しが影響?

 このほど、厚生労働省は文部科学省と共同調査で、平成28年3月に大学等(大学・短期大学・高等専門学校・専修学校)を卒業する学生の平成27年12月1日現在の就職状況を取りまとめた。

 それによると、内定率は80.4%(前年同時期は80.3%)と5年連続増加した。

 しかしその一方で、約2カ月前に発表された平成27年10月1日現在の内定率は、前年に比べ、1.9ポイントも減少していたのだ。

 内定率の増減は、一般的に景気の動向に連動する。

 平成20年秋のリーマンショック後に内定率が急激に低下したことを見れば明らかだ。

 

 現在、景気は回復基調にあり、採用に関しては売り手市場であることから、増加はある意味、当然のことである。

 ところが、平成27年10月1日現在の内定率が減少したのは、企業の選考活動の解禁時期が従来の4月から8月になった影響であると思われる。

 

 10月1日の内定式までに選考を終えたい企業にとって、8~9月の2カ月間だけで内定者を決定することは容易なことではない。

 多くの企業が適正な内定者数を読み切れず内定を多く出し、一方、学生は内定先を絞り込めず、その結果、辞退が相次ぐ事態となった。

 

 本来、就活が短期化するはずの後ろ倒しだったが、逆に長期化し学生の負担が増しているようだ。

 昨年夏の就職活動で流行りの言葉になった「オワハラ」(就活終われハラスメントの略)は、「企業が内定を出す条件として就職活動の終了を学生に強要すること」を指すが、実際、学生への就活支援をしている私の下にも、悩んだ末に対処の仕方を聞いてくる学生の数が例年より多かった。

 

 このように就職活動の後ろ倒しによって無用な混乱を起こしたことから、経団連は平成29年卒の採用選考の開始を6月1日と2カ月前倒しとすることを決めた。

 前倒しによって選考期間が長くなるため、就職活動をする学生にとって好ましい環境が整ったと考えられるが、じつは6月は公務員や教員の選考時期と重なるため、併願志望の学生にとっては早期に進路の選択を迫られることになるという指摘もある。

 

 

採用選考のスケジュール ~新規学卒者の採用・選考 に関する倫理憲章の推移~

学年 大学3年 大学4年
10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
平成25年3月卒
~27年3月卒
    会社説明会等  選考

平成28年3月卒           会社説明会等 選考
平成29年3月卒           会社説明会等 選考

 

 

内々定辞退対策が優秀な人材確保のカギ

 採用選考時期の変更を受けて、中堅・中小企業における新卒採用の留意点を3つほど記しておきたい。

 第一に、会社説明会等で「自社ならではの特長」を学生に具体的に伝え、ある程度、動機付けできた採用候補の母集団を5月までの3カ月間に形成しておくことが肝心である。

 特に、自社の核となる業務を噛み砕いて説明し、学生にとってやりがいのある言葉に意味付けしていく「仕事の翻訳作業」が採用の成否を左右する。

 たとえば、マンション販売なら「クリエイティブ空間の提供」「空間開発」などの創造的な用語に紐づけし、それをエース格の若手社員に語らせることで、リアリティーを持たせながら学生に伝えていく。

 

 第二に、6月になると、第3週頃には大手企業を中心に内々定が一気に出始めるが、志望の意思決定が定まらないうちに最終面接を迎え選考に落ちてしまう学生も多い。

 この中にはポテンシャルの高い人材が多いので、6月第4週以降の2巡目のピークに狙いを定めた採用面接の設定が鍵となる。

 

 第三に、内々定を出した後には、経営者の思いや社風、「あなたを選んだ理由」などを説得力のある言葉や温かみのある文章で繰り返し伝えていくことが、内々定辞退対策となる。

 選考時期が長くなった分、内々定者への“守り”も重要だ。

 本人の長所や可能性に焦点を当てた内面に訴えかけるメッセージを送り続けることができれば、大手企業に負けない仕事への意欲が生まれると同時に、会社への帰属意識が強まるはずである。

 

参照:厚生労働省HP 平成27年度「大学等卒業予定者の就職内定状況調査」

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000109235.html


(右田修三 一般社団法人ソーシャルバリューファーム 代表理事)

2016.01.25

(出典:FPS-net http://www.fps-net.com/

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